2008年07月02日
MARS SINGLE CASK#1124

酒販チェーン「エスポア」専売品。
エスポア加盟店とマルスウイスキーが共同企画し、
国産ウイスキーでは非常に珍しい「シングルモルト・シングルカスク」を実現させた、
貴重なモルトウイスキーコレクションです。全品ロットナンバー入りの限定生産です。
いわゆるマルスの「樽番号シリーズ」の中では最新のボトルだが、
最新と言いつつもすでに発売から3年以上が経過している。
蒸留年月 :1992年4月10日
ボトリング年月:2004年11月
樽 :Spanish Oak Sherry Butt
原酒仕込番号 :1992口-1~8
樽入容量 :500L
仕込水及び割水:中央アルプス山麓地下120m天然水
製造責任者 :藤野公宏
オフィシャルコメント
シェリー樽から溶け出した独自の甘やかな香りが特徴。女性に人気のタイプです。
香り
良質なシェリー樽を使用したのがハッキリと分かる濃厚な甘酸っぱさ、
焦しカラメルとフランボワーズソース掛けのカスタードたっぷり
無花果マロンタルトをベースに、紹興酒。
焼き芋の皮の焦げた所の甘く香ばしい部分の香り。
硫黄臭がしっかりしているためか、ウスターソース、オイスターソース、
デーツ酢、マヨネーズといった旨みとコクのある酸味も感じられる。
味わい
酸味よりも硫黄が優っていて暖かく、マッチや花火の後の火薬臭さを思い浮かべる。
そして無糖ビターチョコレート。正直、嫌な印象。
しかし時間とともに口の中で味わいは変化し、
「MALT GALLERY 1988」同様の甘皮付きオレンジ、ドラゴンフルーツ、
ライチ、ビワ、パイナップルやバナナと言ったトロピカルフルーツが、
松の実のオイリーなコクと一緒に出てくる。
加水後の味わい
サルファーは残る物の少なく、「焦げ」が「香ばしさ」に替わり、
甘味とフルーツをより身近に感じられる様になる。
フルーツの濃厚さは低い物の、分かりやすくなる。
後味
トロピカルフルーツを長く楽しむ事ができる。
トップノートのアタックとは全然違う好印象な余韻。
総評
香りも味わいも、最初に感じた硫黄臭に「ハズレ」を想像してしまったが、
次第に前面に変化し、主張してくる、
いかにもマルスのシェリー樽原酒らしいトロピカルフルーツは、素直に良い♪
口の中での変化をぜひ楽しんで欲しい。
1杯にじっくり時間をかけて楽しみたいタイプのモルト。
特にグラスに少量残して置けば、濃厚なフルーツの凝縮を香りごと感じられるのも面白い。
って事は「開く」までお預けか?
いや、この美味しさには、待って我慢するなどできない…。

2008年05月23日
MARS SINGLE CASK#393

酒販チェーン「エスポア」専売品。
エスポア加盟店とマルスウイスキーが共同企画し、
国産ウイスキーでは非常に珍しい「シングルモルト・シングルカスク」を実現させた、
貴重なモルトウイスキーコレクションです。全品ロットナンバー入りの限定生産です。
蒸留年月 :1986年4月16日
ボトリング年 :2001年
樽 :American White Oak Barrel
原酒仕込番号 :1986Mイ-1~6
樽入容量 :440L
仕込水及び割水:中央アルプス山麓地下120m天然水
製造責任者 :谷口健二
オフィシャルコメント
一切の加水をせずにびん詰めした「樽出し強度」ウイスキー。
強さの中にも15年原酒の優しさが感じられます。
香り
トップノートには軽~いピートの酸味に、ミントの様なハーブの爽やかさを伴っていて、
蜜蝋(蜂の巣)のままのハチミツとバニラの甘さをベースに、
パイナップル、ハッサク(柑橘)や焼き林檎のフルーツを感じる。
そして嫌味では無い、軽いナフタリンの様な不思議な香りを感じ、
ミントの爽やかさをさらに引き立てている。
味わい
丸く重い甘味がドンッと舌に乗って、カスクストレングスの味わいを楽しめる。
ボディは厚く、柑橘のフルーティーな甘味をしっかり感じ、
それに伴うワタの軽い苦みが調和していて、しっかりまとまっている。
オイリーとまでは断言しないが、原酒のこってり感がしっかり残っていて美味い。
加水後の味わい
少しの加水で、甘味や舌触りがしっとりとして、バナナが出てくる。
軽いサルファーやビターチョコと調和して心地よい。
大目の加水では塩素の効いた水道から出てきたニューポット。
美味しいけれど熟成感が無い。
後味
甘さが支配していた事を実感させる口内に、快い渋味が乗っていて、
その渋味から麦の旨味が「今更?」という程にしっかり出てくる。
味わいが濃い分だけ、余韻もしっかりしていて、優雅な時間を楽しめる。
総評
さっぱりとした柑橘系フルーツの重みは、15年とは思えない素晴らしい熟成をしている。
そしてアルコール度数の高さは喉を焼く。
何よりも特徴的なのは、翌朝の余韻。
わずかな量であっても〆に飲んで寝たならば、
このモルト特有の香りが身体に染み付いて、翌朝の呼吸の中に良い香りを感じてしまう。
面白い。
翌朝に「キタっ♪」を楽しむためにも1日の〆のナイトキャップにお勧め。
2008年05月20日
山岳シリーズ 個人ラベル

つ、ついに手に入れた、マルスウイスキーの「山岳シリーズ」
嬉しいよ〜!
上伊那郡飯島町の「池上酒店」がボトリングしたプライベートボトルで、
「山岳シリーズ」として6樽をボトリングし、地ウイスキー頒布会で発売された商品。
すでに完売していて、出会えなかった分、出会えた嬉しさったら、もう〜♪

全6樽の内、この「個人ラベル」は山岳シリーズの最終ボトルとなっていて、
注文時に、用意されたラベルから選び、購入者が個人で、
もしくは販売する酒店が店頭で貼り付ける事ができる。
確認しているラベルとしてはこの「西駒ヶ岳」や「宮田」がある。
タグコメント
焼き樽特有の甘く華やかな香りが特徴
伸びのある高いトップノートとバニラ様の熟成香が楽しめます。

ボトルの後ろはこんな感じで、モルトのデータが記載されている。
1988年3月2日蒸溜、59.3%、12年7ヶ月、スコッチ樽(内部強焼)、樽No.482
香り
バーボンのニュアンスを持っていて、
ドライプルーンやプラムの濃い甘味を帯びたフルーツ。
バナナの甘味やバニラ。白檀等の香木。軽やかで嫌味の無いエステル。
そして表現が難しいのだが、清々しい湧水の透き通った香りや、
栗やクヌギの生えた森の涼しい木陰の香り。
濃さと、相反する清らかさが調和している。
味わい
清らかな香りとはうって変わって、思いがけず、
強めの酸味の効いたプラムがドーっと飛び込んできて、
多様で重厚な甘味を感じると同時に、炭の苦みや、渋味がギュッと引き締める。
濃縮アイスコーヒーにガムシロップを混ぜた位に、全てが極めて濃厚♪
加水後の味わい
少しの加水では変化しないが、気持ち多めの適度な加水をすると、
ほんのりピートがあって、甘く、ウッディで、少しカブト虫様の湿り気があり、
軽やかなエステル。
(蒸溜所名は分からないが)本国の美味しいシングルモルトを飲んだ時の様!
もしくは山崎10年と白州12年の中間の原酒はこんな感じだろうという、
サントリーの原酒に通ずる不思議な印象。
この2つの顏(本国シングルモルト or サントリー原酒)を感じられる味わいは
実に不思議で面白い。
後味
ウッディな香りと甘味の余韻が適度に続く。
総評
12年の熟成とは思えない味わいの濃さが、しっかりモルトに乗っていて、美味。
この原酒が内部強焼樽ではなく、2ndや3rdフィルの樽で長期熟成していたら、
どんなに美味しい事だろうかと想像さえしてしまう。
また加水時の不思議な味わいといったら何だろう!?しかも美味しい。
個性のある面白さやクセを味わうタイプではなく、
ある種、シングルカスク内で完成された美しいモルトと言える。
2008年03月14日
2003タイガース優勝記念ウイスキー

以前、紹介したマルスの2003年阪神タイガース優勝記念ウイスキー
「VICTORY ROAD」、何気なく開けて飲む事に♪
このモルトはマルスのピュアモルトウイスキーで、
MALTAGE 8年と同じ様に、本坊酒造が蒸溜したモルトのみを使用している。
また本坊酒造は鹿児島、山梨、長野の3箇所にて蒸溜所を開設し、
稼働していたことから、MALTAGE 8年の様に
本坊酒造が国内で蒸溜したモルトのみを使用していながらも
1箇所の蒸溜所では無いため、シングルモルトとは言えないのが歯がゆい。
でも海外からの輸入原酒をヴァッティングしていないのだから、
素直に「ジャパニーズモルト」と呼べるのは嬉しい。
さて、このモルトは信州工場のモルトは含まれておらず、
山梨工場で蒸溜したモルトを使用しているが、ピュアモルト表記をしているので、
もしかしたら薩摩で蒸溜したモルトも含まれているのかもしれない。
そしてアルコール度数は、プライベートボトルでも43度が中心である中、
このモルトはオフィシャルのMALT GALLERYと同じ58度というのは嬉しい。
香り
マルス特有の重いフルーツ(甘酸っぱい葡萄、マンゴー、パイナップル、
グレープフルーツ、真新しい畳、アカシアのハチミツ)が、ギュッと凝縮した感じ。
ピート由来か?ツーンと尖った酸味。
桧の様に軽やかで爽やかな木香。市販の低温殺菌ミルク。
心地よい隠し味程度のサルファーが良い効果をもたらしていて、
全体的な印象がジャパニーズではない。
フルーティーで軽いサルファーのダラスデューの様なイメージ。
味わい
軽いピートと桧の香を感じた後に、
ギュッと押し寄せてくる甘味はシェリー樽原酒のそれで、
黒砂糖、カシス、パイナップル。
軽いブルーベリーガムのエステルとサルファー、
さらにタンニンもしっかり乗っている。
最後に鼻から抜ける渋味が暖かくドライで快い。
加水後の味わい
ビターコーヒーの渋味が出てきて、全部をさらって行く。
フルーツも甘味もウッディも感じられなくなってしまった。
また、白ワインのコルクの様なカビ臭さを、わずかだが感じ取れる。
後味
新樽で熟成したモルトと同じ様な、深く渋い木の香りがしっかりと残り、
どこかスッキリとしたミントの、爽やかさも合わせ持っている。
総評
モルトギャラリー1985(甘くウッディで熟々)のイメージで飲んだのだが、
意外にドライで大人のニュアンスを持った熟成をしていた。
舌触りが硬く、硬水や牛乳の様な印象なのは
駒ヶ岳と山梨の仕込み水の違いなのだろうか?
ウイスキーの中で胴上げされる星野監督。

ボトルは木箱と巾着に入れられていて、まるで宝物みたい。

きっと阪神タイガースファンには垂涎の逸品ですよね。
2008年01月17日
駒ヶ岳シングルモルト10年

マイナーな蒸溜所のオフィシャル商品なので、
中々売っているのを見かけない、マルスオフィシャルのシングルモルト。
なので安く販売している所を見付けられない…。
陶器瓶で中が見えないので、色からのイメージは見当付かず。
開封にドキドキする感じは久しぶり。
オフィシャルコメントは次の通り
酒を信じる人から酒を愛する人へと、ひそかに語り継がれたおいしさ
中央アルプス山麓・信州宮田村(みやだむら)。
標高3,000m級の山々に降り注いだ雨、雪どけ水が理想的な花崗岩土壌をくぐり、
天然のミネラル分をたたえた良質の水を地下120mから汲みあげて使用しています。
このウイスキーは、フルーティーな熟成香を持ち、非常にふくよかでメローな、
バランスのとれた香味をもつシングルモルトの10年ものです。
香り
バナナ、ブドウの皮とタンニン、メロン、マロングラッセ、
ブルーベリーガム、快いエステルの男性的なバーボンの匂い。
フルーティーで甘いモルトを予感させる。
味わい
クリーミー、ウッディでシェリー樽由来の酸味、
バナナチョコレートやドライフルーツ様、
そしてバーボンの様なエステルの効いたパンチもある。
微かにサルファーも感じられる。
加水後の味わい
コーヒー、アロエゼリー、わずかにゴム。
弱くなっておらず、コクがあるので好きな方がいるかもしれない。
後味
甘栗の様に甘いのだけれど、木の渋味も伴っている。それが快く適度に続く。
総評
甘く、温かく、そしてオークを感じるウッディな味わいは秋に、
特に紅葉が終わる頃から冬にかけて飲みたいと感じる。
様々なフルーツを感じられるのもやはり収穫の秋が良い。
また40度というアルコール度数のせいか気持〜ち薄さを感じるのだが、
それでもしっかりとした味わいがあって、
10年とは思えない完成度のポテンシャルがある、
オフィシャルでありながら中々のシングルモルト。
僕の中では国産のオフィシャル10年物において、コレがベストかもしれない。
2007年12月19日
MARS MALT GALLERY 1988

本坊酒造・信州工場内のみの限定発売商品
「MARS MALT GALLERY」シリーズ3本の内の1本。
今年の夏にマルス蒸溜所・本坊酒造駒ヶ岳工場へ行った際に購入した物。
オフィシャルテイスティングコメント
スペイン産シェリーの空き樽を使用した長期熟成樽貯蔵の
醍醐味がじっくり楽しめる逸品。
色は黄みの濃い黄金色。シェリーの特徴が強く感じられ、
ドライフルーツのような味わいと、
スモーキーフレーバーの余韻が心地良いウイスキーです。
香り
ライトより少し強めのピートで、色合いからは想像できない程
しっかりとシェリー樽由来のコク、酸味とフルーツを感じられる。
そこにマルス特有のフルーツが重なって、
幾つものフルーツを凝縮した甘酸っぱい香りを感じられる。
暖炉の火が消え、冬の名残と、新芽の予感がする春。
味わい
ピリリとした辛みの後、シェリー樽のせいか、ざらついた舌触りになり、
酸味の中でコクのある甘味を堪能できる。
それは黒酢&黒糖漬けのマスカット、ライチ、ビワ、パイナップルやバナナ。
そして次第に、焦げる手前の優しいカラメルやバニラも姿を現し、
フルーツとの素晴らしい調和を奏でる。
元気な夏。
加水後の味わい
マルスらしい重みが出て来る。
気のせいかストレートで感じていたフレッシュなフルーツ達が、
急に熟して、酸味の少ない、落ち着いた甘味に変わった。
実りの秋が来た。コレはコレで美味しい。
後味
甘味の反面、ドライな性質も持っている。
残るのは白ブドウの皮や種の軽いタンニン。
総評
飲み始めはピートの効いたシェリー樽原酒か…、
と個人的な印象は良く無かったが、
飲み進むにつれて出てくるマスカット、ライチやビワの
フルーツの気高い香りと味わいが何とも充実していて、満足感を与えてくれる。
ハーフショットではだめ。ぜひ1杯〜2杯は飲んで味わって欲しい。
そして春夏秋冬を飲み方で感じさせてくれる、面白いモルト。
こんな体験は初めて♪

2007年11月12日
MARS MALT GALLERY 1991

本坊酒造・信州工場内のみの限定発売商品
「MARS MALT GALLERY」シリーズ3本の内の1本。
今年の夏にマルス蒸溜所・本坊酒造駒ヶ岳工場へ行った際に購入した物。
オフィシャルテイスティングコメント
ストレートで流れるようなトップノート。
柔かで繊細な香りと淡いピート香がマッチした明るい黄金色の原酒。
味わいはドライで口当りは軽快 。
香り
軽〜いピートの酸味と、強めのエステルなのだが、
駒ヶ岳特有のフルーツが乗っていて嫌味無く、フレッシュ!
キラキラ感いっぱい♪
フルーツは金柑や枸橘(カラタチ)の実、パイナップルやリンゴ等。
甘味は黄金糖とビックル(乳酸菌飲料)。
味わい
丸々の柑橘がドッカーン!と波打ってきて、それに水飴を掛けた様な甘味。
軽いエステルが男性的で、パワフル。刺激的。
やがて刺激がドライな印象に変わってゆく。
加水後の味わい
エステルの嫌な部分とドライな味わいが引き立って、
野生的で男性的なイメージになる。
後味
甘味はそれ程長く残らないが、原酒の持つトロミが鼻の奥に残っていて、
青いミカンの皮の様なスッキリ感と苦味が長く続く。
総評
「みかん」を思わせるモルト。秋に飲んでいるからなのか、
「コタツ」でほっこり飲みたいと思わせる情緒感を持っている。
甘い余韻は短く、スッキリしているので、
遠慮無く次のモルトへ手を伸ばせ、1日の飲み始めに良い。
2007年04月17日
シングルカスク駒ヶ岳1989 #616

2月、予定日を過ぎても子供が生まれず、
イライラ解消にネットサーフィン(モルト探し)していた際に発見し、
「いつの間に(発売していたんだ)!!」と驚いて、
ストレス解消とばかりに、即、衝動買いしたボトル達の1つ。
香り
マンゴーの滑らかでコッテリした甘い香り、アプリコット、
リンゴパイ、バーボン様の焦げた香り、コーヒー。
そして白檀様の香りは法事を思い出す。
味わい
アタックがしっかりしていて温かく、濃厚な甘味とバーボンの様な酸味と渋味、
豊かなエステル香が押し寄せてくる。バーボンみたい。
加水後の味わい
アタックの激しさやバーボン様は緩まない。
シードルの様なフルーティーさが出てきて、少しトースティー。
そしてなぜかスパイスを効かせたカレー。杉の木材。
後味
皮ごと食べたブドウの、口の中に残った皮。そしてハチミツ。
美味しく感じられる程度のタンニンがしっかりと続く。
総評
オフィシャルを知らない状況で初めての駒ヶ岳(マルス)だったが、
シングルカスクだからか個性が迫ってきて迷った。
とにかくパンチがあり、アタックの激しさが強烈。
繰り返し飲み続けるのは辛いが、バーボン苦手な僕でも、
たまにはバーボンかな?と、ふと飲みたくなる。そんなモルト。
バーボンみたいだからと思って、試しにロックで飲んでみた。
そしたらバナナが「ふわ〜」って凄っく出てきた!しかも白檀や杉も消えていない。
面白くてクセのある、楽しくて変なヤツだな〜。



