2010年03月12日
MARS MALT GALLERY 1985 2nd

本坊酒造・信州ファクトリー内のみの限定発売商品で、
「MARS MALT GALLERY」シリーズ第2弾の3本の内の1本。
1985年12月〜2009年4月、23年
58% Cask No.0324 200ml
オフィシャルのテイスティングコメント
色は赤みがかった黄金色。長期熟成する中で、十分にホワイトオークの成分が溶け込み、
複雑で芳醇な香味を生み出しています。トップノートはフルーティで華やか。
味わいは優しく、まろやかな甘さが感じられます。
香り
軽くピートが香る、新樽で熟成した直火蒸溜のモルト。北海道のモルトと同じ方向。
タールが利いた重いタバコの煙りと灰皿、ブラックブラックガム(強力ミントのガム)、
酸化した油、タクシーのシートと言った、ネガティブな香りに、
米酢の酸味と甘味に加え、ウッディで濃厚なバニラ、そしてラベンダーと
トイレの芳香剤(パラジクロルベンゼル?)の人工的で、軽いフローラルな香り。
味わい
味わいは黄金糖(国産の飴)をさらに濃厚にしたかの様な、
強烈にとろとろなカラメルや黒糖の甘味に、軽いほろ苦さ。カラメルプリン。
そこにみかんの皮や金柑の酸味とプルーンのフルーティーな味わいに、
軽くビタミンが重なる。
そして強いホワイトオークの成分(タンニン)のせいなのか、
口にした事も無い火薬の味を想像し、感じてしまう。
加水後の味わい
加水で長熟らしい、素晴らしいエステル香が開く。
桃やタンニンが利いた青リンゴやその芯、ナッティーでいて、仁の香り。
そしてフローラル。
加水でも重い舌触りは変わらない。
味わいは甘いままで、相変わらず濃厚なカラメルやプルーンの甘味。
大目の加水では、加水前に想像しなかったタンニンの苦味が引き立つので注意。
後味
きな粉(挽いた乾燥大豆)の香ばしくも甘く美味しい余韻が長く続き、
しばらくするとリンゴの芯のタンニンのエステリーな余韻に変わる。
総評
加水で開く香りの変化の面白さもあったが、
個人的には全体的な印象として熟成し過ぎの感じを否めない。
しかしこの熟成感を美味しいと言う人は、きっと多いはず。
2009年08月03日
MARS SINGLE CASK#1065

梅雨明けしましたが、先週は8月になったというのに涼しい日々でした。
涼しければウイスキーも美味しいです。
という訳で、勝手にシェリー樽原酒を積極的に楽しむ週とし、
開封済みのカスクオブ山崎シェリーバット、119.1、オフィシャルのマッカラン18年や
オフィシャルのグレンリベット12年を楽しみつつ、
マルスウイスキーのシングルカスクを開けました。
酒販チェーン「エスポア」専売品。
エスポア加盟店とマルスウイスキーが共同企画し、
国産ウイスキーでは非常に珍しい「シングルモルト・シングルカスク」を実現させた、
貴重なモルトウイスキーコレクションです。全品ロットナンバー入りの限定生産です。
いわゆるマルスの「樽番号シリーズ」の第2弾。
仕込みの詳細が裏ラベルとして貼られているのは、マニア心をくすぐります♪
蒸留年月 :1990年3月29日
ボトリング年月:2001年2月
樽 :Sherry Butt オロロソ
原酒仕込番号 :1990Mロ13〜15
樽入容量 :460L
仕込水及び割水:中央アルプス山麓地下120m天然水
製造責任者 :谷口健二
オフィシャルコメント
フルーティなシェリー香とモルトの深い味わいが
絶妙のバランスで溶け込んでいる極上の逸品。
香り
カラメルとカスタードの濃厚な甘味、干しプルーンの濃厚な甘味と酸味、
酸味を帯びたモルティー、八角の甘くスパイシーな様が、まるで黒酢漬けの焼き麦。
そして奥には松ヤニの様な樹液感がある。
硫黄感も軽くあるけれど、マルスのシェリー樽原酒にしては硫黄感が低く
ピートの、それと分からない程度のスモークが酸味となって現れている。
味わい
黒蜜掛けの若いバナナ、食べ頃の桃やりんご。
柔らかなエステルが上手く効いているフルーティーに包まれて、甘い。
それらの甘味と共にニューポット由来の麦様の荒々しさが
まだ残っているのをしっかり感じ、それはウイスキー好きにとっては
「力強さ」や「コク」という美味みとして感じられる。
加水後の味わい
麦、エステル香とバラのフローラルが開く。
味わいはお酢が入った清涼飲料水。
後味
フルーティーな味わいはそのままにフルーティーなチョコレートとなり、
麦様の面影を残したまま、軽いハーブと共に長い余韻として続く。
総評
今のマルスウイスキー信州工場には無い、
わずか10年の熟成期間のシングルカスクモルトだが、
「同じ10年でもこんなに違うのか!?」という程に
シングルモルト駒ヶ岳10年シェリーカスクとは異なる味わい、飲み易さを感じられる。
美味。
中国料理とマリアージュを楽しめそうなコクとスッキリ感がある。ぜひ試してみたい。
しっかり熟して美味なマルスウイスキーも良いが、程々に熟したマルスウイスキーも、
それはそれで甲乙付け難い美味しさを持っている。
2009年06月09日
シングルカスク駒ヶ岳1989 #617

この春に発売されたばかりの本坊酒造マルスウイスキーの新商品。
1989年4月〜2009年4月(20年)、
46%、American White Oak、555本。
ファーストシリーズで2樽ボトリングされたシングルカスク駒ヶ岳の内、
1本は樽番号616でしたので、近い味わいかと思ったのですが、
蒸溜月が異なっていました。
ちなみに、Kumamoto Bartenders Chiceの試飲サンプルとして出されていた
「162、313、566、617、1039」の5本の内の1つみたいです。
オフィシャルコメント
バニラの様に甘くフルーティな香りと、エステルの華やかな香り、
そして樽のシャープな樹脂の香りが感じられます。
長期熟成により、ホワイトオークの成分が十分に溶け込み、
芳醇でウッディー感溢れる逸品です。
香り
アザミの花の様な酸味あるフローラルで、ねっとりとした甘味。
しっかりとしたピートに炒り大豆の香ばしい香り。
はちみつ掛けのエキゾチックな漢方薬。
活き活きとしてパワフルなエステルでありながら、桃、桃の仁や青リンゴ様の
タンニンを含んだ甘味にチョコレートがコーティングされている様は、
熟成が進んで長熟期に移りつつあるモルトだという事をストレートに感じる。
味わい
青リンゴではあるもののエステルの嫌味、
タンニンの渋味と、大豆の軽いエグ味を感じた後、
甘味や酸味を感じた香りとは正反対にビターで辛く、暖かい。
加水後の味わい
かすみ草のフローラルも引き立つが、エステルがさらに香り立つ。
味わいは苦みや渋味が増すだけなので、お勧めしない。
後味
味わいとも香りとも違った、熟してエステリーなモルト原酒らしい
「枯れた」甘味と爽やかで水々しい青リンゴ系フルーツの、
美しく優しいドライなコクと控えめな甘味が長く続く。
総評
直火蒸溜の濃厚な味わいの原酒が20年の時を経てしっかり熟成した様が良く分かる香り。
しかし加水の影響があるのかどうかは分からないが、味わいに厚みが無く、
明らかにハーフショットでは分からない。
少し飲み続けて見えてくるフィニッシュの美しさで、
このモルトの良さをやっと分かる事ができる。
そして何より、パワフルで力強い傾向のマルスウイスキーのモルト原酒が
こんなに枯れ気味になる時が、もう来ているとは思いもしなかった。
これはこれでショックを受けた。
それはまるで、まだ元気に見える親が治らない大病で余命宣告された時の様な感覚。
きちんと飲んであげる事がマルスウイスキーへの、せめてもの報いだろうか?
まだ心の中で、枯れ気味みの味わいをどうやって受け止めたらいいのか分からない。
マルスウイスキーの残り少ない樽の幾つかは、
この原酒と同じ様に枯れてきているのではないかという不安を感じた。
マルスウイスキーに永遠は無いのだろうか…。
2009年06月06日
シングルカスク駒ヶ岳1992 #1144

この春に発売されたばかりの本坊酒造マルスウイスキーの新商品。
1992年6月〜2009年4月(16年)、
46%、American White Oak、575本。
1992年6月は、マルスウイスキーの最終蒸溜年月。
つまりマルスウイスキーのファイナルヴィンテージとなります。
信州ファクトリーで今年以降に樽払い、瓶詰めして販売される商品としては、
最も若いシングルカスクモルトウイスキーと言えます。
(現在蒸溜所で発売されているMARS MALT GALLERY 1991は14年です。)
信州ファクトリーの工場長さんによると、
残り約80樽のモルト原酒は今後、大切に販売されていくとの事でした。
オフィシャルコメント
柔らかで繊細な香りとピート香をもち、新樽特有のバニラ香が際立つ。
色合いは、やや明るめの黄金色ながら、味わいに重厚さを感じる逸品。
香り
ほんのりと快いパフュームと、ピートの酸味を漂わせている、強烈な樽香(ウッディ)。
それらに旨みを持ったエステルが共鳴している。
さらに新樽由来のバニラや、ハチミツと
アプリコットジャムやイチゴジャムを塗ったトーストの甘く香ばしい香り。
そして奥から見え隠れするのはカブトムシ(腐葉土)の湿気った香り、
ホワイトチョコの甘味、石灰質な水。
味わい
最初に、本当に46度に加水されているのか疑う程に力強い酸味を伴った、
マスカットやキウイのフルーツ、そしてチョコレートの甘味をギュッと感じると、
すぐにタンニンの渋味がモルトに染み入っているのをしっかりと感じる、
コクがある苦みに変わる。
エステルが強いのか、舌に石を載せたかと思う程に「重い」。そしてパワフル。
ハッキリと味わいを感じ取れない濃さや重みは「痛さ」なんだろうか?
加水後の味わい
香りにエステルが開き、桃の木の枝、鉛筆の木といったウッディと、
柿やマンゴーのフルーツを感じる。
味わいには甘味が無くなり、酸味は少し残ったまま、ビターな味わいになる。
葡萄とコーヒー味が層になったゼリーの様に、
フルーツと香ばしさをうっすらと楽しむ事ができる。
後味
果実の種の中の仁のタンニンの渋味が、アプリコットの甘味と共に長く続く。
総評
いわゆる余市や羽生によくある「適度なピート+直火蒸溜+新樽」のパターンと
同じ路線のモルトだが、マルスウイスキーの新樽で感じる事がある
不思議な「濃い重み」は、味わいを分かり辛くしている。
エステルのせいだろうか?これで加水されていなかったら痛過ぎる
(濃過ぎる)かもしれない。やはりパワフルだ。
グラスに注いだ際、ボトルネックに流れる一筋のウイスキーが
真っ白に色付く様を見ると、相当に樽の成分がモルトに染み込んでいるのだと分かる。
2009年05月30日
シングルカスク駒ヶ岳1988 #566

この春に発売されたばかりの本坊酒造マルスウイスキーの新商品。
1988年5月〜2009年4月(20年)、
46%、Sherry Butt、583本。
マルスモルトギャラリー1988の初代の樽No.は565、
マルスモルトギャラリー1988の2代目の樽No.は567、
そしてこれが樽No.は566ですから、樽番号が並んでいます。
もしかしたら美味だったマルスモルトギャラリー1988の初代の味わいに
近いかもしれないという期待があります。
マルスウイスキーの美味しいシェリー樽原酒を飲みたいと思っていたところなので、
新商品6本の中から、早速これをテイスティングしました。
ちなみに、Kumamoto Bartenders Chiceの試飲サンプルとして出されていた
「162、313、566、617、1039」の5本の内の1つみたいです。
オフィシャルコメント
シェリー樽熟成特有のドライフルーツを思わせる甘い香りと樽の香りが強く感じられ、
スモーキーフレーバーの余韻が心地よいウイスキー。
ピート香を抑えた信州らしい優しい味わいが特徴のウイスキーです。
香り
トップに温泉地で食べる温泉玉子(硫黄臭)を軽く、
そして焦げた(ライトピートの)モルトの香ばしく酸味ある香りを感じる。
しかしすぐに、気になった硫黄臭を吹き消す様に、マルスのシェリー樽らしい、
盛り合わせの凝縮フルーツ(琵琶、ライチ、イチゴ、パイナップル、マスカット等)が
香り立つ。
そこに生クリームをトッピングしたかの様な滑らかな甘味が加わり、
さらに微かな化粧香がアクセントになっている。
味わい
甘酸っぱい。甘味も酸味も、驚く程に強い。
寒天にかける黒蜜の甘味。そして香りで感じていた、
琵琶、ライチ、イチゴ、パイナップル、マスカット等のフルーツが
「我こそ1番」と言わんばかりに次々と主張してくる。
酸味のあるスッキリしたフルーツを感じながらもクリーミー。
生クリームと黒蜜をかけたフルーツカクテル!
加水後の味わい
香りの硫黄臭は衰えない。フルーティーな香りは遠のき、
コクのあるエステル香が顔を出す。
一瞬、甘味が遠のいた様にドライな印象を感じるが、
瞬時に強烈な黒糖の甘味と軽いタンニンを漂わせるフルーツ
(種のある青い葡萄や、キウイ)の甘味が押し寄せてきて、楽しませてくれる。
後味
オーク材と(黒糖が染み入った)カステラの、それらの気高い甘味、
そしてリンゴの皮と実の間の美味しい甘味の後味が続く。
さらにしばらくすると、軽い硫黄や、
葡萄の種の苦いタンニンと種の周りの甘い果肉に変わる。
総評
これは美味いと思っていたモルトギャラリー1988がさらに熟成して荒々しさを取り去り、
まだまだ元気が溢れる美人に成長しつつ、クリーミーという色気が増した感じ。
コストパフォーマンスの観点で見てしまうと、
多少若くても方向が同じモルトギャラリー1988に軍配が上がるが、
それでもやはり熟成年数の差を感じられる。
マルスのモルトにはたまに「ここまで染み付くか?!」という
硫黄臭バリバリのシェリー樽原酒に出会うリスクもあるが、
こういったフルーツいっぱいの熟成を成し遂げたシェリー樽原酒にであうと、
そのリスクも許せてしまう。
マルスのシェリー樽原酒独特の幾重にも重なるフルーツの共演は
このシングルモルトが持つ素晴らしい個性だ。
ジャパニーズウイスキーを知りたいなら、
一度はマルスウイスキーの美しいシェリー樽原酒を飲むべき。
2009年03月14日
樽 904

本坊酒造のシングルカスクモルトウイスキー。
どこかの酒屋さんのプライベートボトルらしい。
ボトルに表記は無いが、いつかどこかで確認した詳細が分かっている。
蒸溜年月日 1990年2月12日
樽詰年月日 1990年2月22日
樽払い年月日 2005年7月22日
ボトリング年月日 2005年8月3日
アルコール度数 43%
容量 500ml
樽樹種 American White Oak
ボトル数 824本
香り
しっかりとしたピートと酸味で、オレンジ、レモンやグレープフルーツの
甘酸っぱさを持った正露丸。
新樽らしくウッディで白檀。尖った酸味を感じる一方でトロミがかった甘く丸い香り、
粉ミルクのパウダー感と、軽いフローラル(レンゲ、スミレ、アザミ)がある。
味わい
まず、まだ青く硬いバナナの軽い甘みとしっかりとした苦みを感じる。
そしてしっかりとした酸味と軽いフルーツが
甘さ控えめのパイナップルジュースとなりながら、奥に灰のカスを感じる。
また酸味や苦みとは対局する、栗の甘露煮の独特な甘さと
栗の渋皮や樹液のタンニンも感じられ、
「酸味や苦み」と「甘みと渋味」を交互に感じられる。
ボディはミディアムで、石灰質な硬いザラツキのある舌触りを感じる。
加水後の味わい
香りから酸味が緩んで穏やかになり、軽いピートを放つ
清涼飲料水系の爽やかな香りをベースに、
ハチミツのコクを思わせる重い甘みや、タンポポや椿の花のフローラルな香りが出くる。
味わいはビターポッキーであり、かつタンニン(牛蒡やタンポポの根の様な渋味)を持ち、
軽く生姜の様な辛味と、きな粉を感じられる。
後味
甘い玉子プリンが過ぎ去った後、強めに焦したカラメルやビターなバター、
そして若葉のフレッシュなタンニンがサクランボと絡み、しっかりと続く。
また飲み続けるとハーブやハッカが顔を出す。
総評
マルスウイスキーのモルトの中でもビターな存在で、少しだけピートが強めだと思う。
奥の方にはマルスのホワイトオーク独特のウッディがあって、それと分かる。
しかし欲を言えば、もっとマルスらしいフルーツと甘みが欲しいところ。
余談だが、ボトル形状が何かトロフィーみたいだ。
2008年12月19日
駒ヶ岳シェリーカスク10年

12月8日に発売されたばかりの、本坊酒造のシングルモルトウイスキー、
モルテージ駒ヶ岳シングルモルトシェリーカスク10年。
2樽のシェリー樽原酒をブレンドした、1272本限定商品。
アルコール度数は加水のため40%と、低めとなっている。
楽天のショップでも早速販売されていますね。
先週末に信州ファクトリーで買い求めましたが、スタッフによると、
「いわゆる白陶器シリーズはこれで最後。」との事。
オフィシャルコメントは次の通り
シェリー樽で熟成したウイスキー特有のドライフルーツのような甘い香りと味わい、
スモーキーフレーバーの余韻が心地良いシングルモルトの10年ものです。
香り
トップにマルスのシェリー樽原酒らしい硫黄臭の「やっちまった」感を
ストレートに感じた後、ほんのりと香るピート、
刺し身醤油の発酵臭とトーストの香ばしい香り。そして軽いウッディ。
その奥にやっと出てくるマルス特有のフルーツ、酸味がかったオレンジ、
グレープ、キウイ、パイナップル、ドラゴンフルーツ、
パッションフルーツの果実香とマンゴーの柔らかい甘味を感じられるが、
いずれも硫黄に包まれている。
味わい
硫黄に包まれつつも、軽く焦した麦の旨みと、焦げた餅の苦みに、
シェリー樽原酒らしいフルーツ(酸味と甘味)が出会っているのを感じられ、
さらに幼児用シロップのコテコテな甘さを感じるが、すぐに渋味も加わる。
気持~ち、生姜の温かみも感じられる。
しかし、しばらくすると香りと同じ様々なフルーツが口の中を漂い始める。
また、葡萄を食べつつ種を噛んでしまった時の様な軽いタンニンも感じられる。
なお、飲み続けると渋味が引き立ってくるので注意が必要。
加水後の味わい
軽くスモークとエステルが出て、嫌な硫黄臭はやや落ち着くものの、それでも残る。
同時にフルーツ感も低くなってしまい、ややドライなウイスキーに変わる。
どことなく辛味も残る。
後味
シェリー樽原酒ながらフィニッシュは割りにドライ。
ドライな中に焦して苦くなった黒糖やビターコーヒーを感じ、
軽く干し葡萄の酸味を感じつつ、
何よりもバルサミコがかかったカシューナッツが適度に続く。
総評
ウイスキー初心者には受け入れ難いストレートな硫黄臭があり、
お勧めするには人を選ぶ事になりそう。
しかしマルスのシェリー樽原酒の持つ、硫黄臭の奥にある
盛り合わせのフルーツが放つ強烈な果実香の良さは、
薄い味わいの中でもしっかり表れていて、それを手頃な価格で味わうのには十分だと思う。
正直、個人的にはやはり新樽とシェリー樽の原酒をブレンドした
旧駒ヶ岳10年のパンチのある味わいが恋しくなる。
また、マルスウイスキーの(モルトギャラリー1988等の)シェリー樽には、
素晴らしく果実味が溢れていて美味しいものがあるのを知っているので、
「マルスのシェリーカスク」という言葉に期待し過ぎていたのかもしれない。
さらにマルスのシェリー樽原酒の様に硫黄臭いっぱいの原酒は、
仮に国内外の他の蒸溜所で出来上がったとしても、
それをボトリングして販売する事は考え難いので、
こういう視点からみればマルスの個性の一つとして硫黄臭を受け止める事もできる。

いわゆる白陶器シリーズはこれで最後…。
2008年12月03日
MARS MALT GALLERY 1985

本坊酒造・信州工場内のみの限定発売商品
「MARS MALT GALLERY」シリーズ3本の内の1本。
昨年の夏にマルス蒸溜所・本坊酒造駒ヶ岳工場へ行った際に購入した物。
この商品はタンク貯蔵されており、定期的に瓶詰めをして工場にて販売しているが、
この「1985」は今月ボトリングする約100本でタンクが空になるため、
間も無く終売となる見込みとなっている。
なお、1988と1991はまだタンク在庫があるそうです。
オフィシャルテイスティングコメント
色は赤みがかった黄金色。長期熟成する中で、十分にホワイトオークの成分が溶け込み、
複雑で芳醇な香味を生み出しています。
トップノートはフルーティーで華やか。
味わいは優しく、まろやかな甘さが感じられます。
香り
レーズンバターやミルクキャラメルのとろみ掛かった濃厚なミルキー。
ナッツ入りチョコレートケーキのコク。牛糞、干し葡萄。濃厚なウッディで樽香豊か。
それらに乗った快い煙り(スモーク)とエステル。
甘味と熟成香が、ベタな表現だが「芳醇」。
味わい
味わいにも軽い煙りを感じつつ、濃厚な玉子たっぷりミルクプリン。
そこに軽い酸味があって、パッションフルーツ、ココナッツ、グミ、
オレンジ、マスカット等のフルーツタルト。
干し草や軽いサルファーとタンニン(マスカットの皮)が実に気持ち良い。
濃厚で美味しい。
加水後の味わい
香りにピートとエステルが引き立ち、
さらに味わいにはエステルと間違え兼ねないフルーツ(桃)と苦みや辛味が出てくる。
ガツンとしたモルトが好きなら加水も良いが、
柔らかく濃厚な甘くフルーティーな味わいを楽しむならストレートが良い。
後味
鼻を抜けるファッティーな高級感ある香りに、マスカットの清々しい甘味と軽いタンニン。
炭の極めてわずかな苦みが引き締めつつ、美しく長く、長く続く。
総評
20年の熟成を経ただけに、しっかり熟成していてウッディ、
オーキーであり、軽いスモークが引締めている。
そしてフルーティーで、軽く牛糞の混じった化粧(パフュームとは違う高級感)の
ファッティーであり、余韻に至るまでしっかりと味わえる。
マルス独特のフルーティーな原酒がホワイトオークでしっかりと熟成して、
満を持してボトリングされた。そういうジャパニーズシングルカスクモルト。
他の蒸溜所とは明らかに違う個性を楽しませてくれる。
モルトギャラリーシリーズ3本の中では溢れるばかりのフルーツ感のある
1988程にフルーティーでは無いが、ウッディでボディ厚く、
甘味と熟成感のあるこのカスクは価格以上の価値がある。

今年6月に終売になった駒ヶ岳シングルモルト10年(4,620円)の後継商品は
「駒ヶ岳シングルモルト10年シェリーカスク(4,620円)」として来週発売予定♪
楽しみです!
2008年11月11日
MARS SINGLE CASK#1143

酒販チェーン「エスポア」専売品。
エスポア加盟店とマルスウイスキーが共同企画し、
国産ウイスキーでは非常に珍しい「シングルモルト・シングルカスク」を実現させた、
貴重なモルトウイスキーコレクションです。全品ロットナンバー入りの限定生産です。
いわゆるマルスの「樽番号シリーズ」の中では最新のボトルだが、
最新と言いつつもすでに発売から4年が経過している。
蒸留年月 :1992年6月1日
ボトリング年月:2004年11月
樽 :American White Oak
原酒仕込番号 :1992口-1~8
樽入容量 :445L
仕込水及び割水:中央アルプス山麓地下120m天然水
製造責任者 :藤野公宏
オフィシャルコメント
ホワイトオークの洗練されたシャープな香りが現代的なシーンにぴったり。
モルトの王道。
香り
油粘土(子供のおもちゃ・オイリー)、白檀、杉や線香様のウッディ、
蒲の穂、昭和のお父さんの整髪剤(ポマード?)、グレープフルーツの綿、
剣道部(高校の運動会系)の部室、メイプルシロップやカラメルのしつこい甘味。
味わい
濃いめのビタミン。チョコレートクッキーのコク、香ばしい焼き味、モルティー。
パイナップルの甘味、レモン果肉のフレッシュでジューシーな酸味。
甘味、旨みと酸味の調和、それらに白檀の清らかなウッディと
白い花のフローラルが漂っている。
加水後の味わい
香りに軽くスモークが出てくるが、甘味や酸味は変わらない。
味わいにもピート感が引き立ち、軽くスモークされた柑橘の、
ジューシーな味わいに変わるが、反面、パンチある甘味がやや薄れる。
しかし、甘いフィニッシュはストレートの時と変わらず現れてくれる。
後味
カラメル部分を最後に食べた玉子たっぷり系なめらかプリンを
食べた時のフィニッシュに似ていて、
カラメルと生クリームのコクのある甘ったるさが、長く続く。
総評
個性的な香りに、試合前からノックアウトされた後、
試合開始の味わいに「意外に甘いじゃん♪」とジャブを打たれ、
フィニッシュの強烈な甘味にしっかりノックアウトされた。
思いの他、甘いので美味しく飲めるのは素直に嬉しく、惚れるのだが、
時より波打つ様に押し寄せてくるレモンの強い酸味は思わせぶりな態度の異性の様。
ピーティーでいて、深く濃い甘さを持ちつつも、
本質を揺るがない石灰質でフルーティーな味わいのマルス駒ヶ岳。と言った感じ。
知名度は低いけど、美味しいよ♪

2008年10月10日
シングルカスク駒ヶ岳1986 #448

昨年の2月、女房の出産予定日を過ぎても子供が生まれず、
イライラ解消にネットサーフィン(モルト探し)していた際に発見し、
「いつの間に(発売していたんだ)!!」と驚いて、
ストレス解消とばかりに、即、衝動買いしたボトル達の1つ。
1986年12月27日〜2006年10月5日
Sherry Butt 60.5% 402本
ラベルコメント
豊かな自然の息づく中央アルプスその頂点にそびえる霊峰駒ケ岳を仰ぎ、
標高798mにマルスウイスキー信州工場は静寂の中にたたずんでいます。
この美しい自然環境の中、澄んだ空気と水から丹精こめて造られた
熟成モルトウイスキーの中から一樽だけを厳選し、瓶詰めしたものが
シングルカスクウイスキー"駒ヶ岳"となるのです。
蒸留年・樽・貯蔵位置ごとに特徴があり、一樽から瓶詰めされる数量も限られているため、
希少の逸品となります。
一樽だけから生み出される僅少の味わいを、ゆっくりとお楽しみください。
オフィシャルテイスティングコメント
シェリー樽熟成特有のドライフルーツを思わせる甘い香りと樽の香りが強く感じられます。
また、ピート香を抑えた信州らしい優しい原酒が、シェリー樽の風味を引き立てています。
香り
極く軽~い硫黄があるものの、甘酸っぱいシェリー樽原酒をしっかり感じ、
香りからすぐにマルス特有の重い濃厚フルーツがギュッと出てくる。
グレープフルーツ、レモン、ドラゴンフルーツ、ライチと言った、
酸味係ったフルーツがメインに、バナナやマンゴーの重めの甘味。
そしてしっかりと樽香も乗っていて、
強めの芳香は鼻の粘膜にシェリー香として、しっかり残る。
味わい
硫黄をしっかり感じると、酸味掛かった香りとは異なってフルーツは少なく、
黒砂糖の濃厚な甘みがドロ~っと流れ出てくる。それはとてもシンプルな甘み。
また加水された商品でさえアタックが強いマルスのモルトにも関わらず、
60度を超えている事もあって、アタックは激しい。
しばらくすると甘みは遠のき、大人びたビターな焦しバター風味の渋味がやってくる。
加水後の味わい
香りのアタックは弱まらないが、硫黄臭が強めになり、
フルーツ香は酸味が弱まりながらもしっかり主張し、果実味を増す。
軽いピート香も現れてくる。
味わいは辛味が出る物の、単調な甘味から軽くフルーツが顔を出してきて、
清涼飲料水系の甘みも加わり、印象が良くなる。
朝顔(花)のフローラルと豆の香ばしさも伴って、ストレートよりも味わい深くなる。
(白州のシェリー樽原酒の加水商品を彷彿とする。)
後味
漢方薬か紹興酒の様な苦味のあるコクが長く続く。
総評
香りの素晴らしさに期待したのだが、意外に味わいは単調で、
余韻も素晴らしいとは言い難いものがある。
「SINGLE CASK#1124」の様に香りに反した意外な味わいの良さとは真逆で、
ちょっとがっかり気味だった。
加水時の印象の良さで助けられた感があるが、それでも期待した
いつものマルスらしさを誇る味わいではないと感じる
シングルカスクモルトウイスキーだった。
(厳しい評価をするのは、マルスに対する期待度が高過ぎるからなのかもしれない。)
2008年07月02日
MARS SINGLE CASK#1124

酒販チェーン「エスポア」専売品。
エスポア加盟店とマルスウイスキーが共同企画し、
国産ウイスキーでは非常に珍しい「シングルモルト・シングルカスク」を実現させた、
貴重なモルトウイスキーコレクションです。全品ロットナンバー入りの限定生産です。
いわゆるマルスの「樽番号シリーズ」の中では最新のボトルだが、
最新と言いつつもすでに発売から3年以上が経過している。
蒸留年月 :1992年4月10日
ボトリング年月:2004年11月
樽 :Spanish Oak Sherry Butt
原酒仕込番号 :1992口-1~8
樽入容量 :500L
仕込水及び割水:中央アルプス山麓地下120m天然水
製造責任者 :藤野公宏
オフィシャルコメント
シェリー樽から溶け出した独自の甘やかな香りが特徴。女性に人気のタイプです。
香り
良質なシェリー樽を使用したのがハッキリと分かる濃厚な甘酸っぱさ、
焦しカラメルとフランボワーズソース掛けのカスタードたっぷり
無花果マロンタルトをベースに、紹興酒。
焼き芋の皮の焦げた所の甘く香ばしい部分の香り。
硫黄臭がしっかりしているためか、ウスターソース、オイスターソース、
デーツ酢、マヨネーズといった旨みとコクのある酸味も感じられる。
味わい
酸味よりも硫黄が優っていて暖かく、マッチや花火の後の火薬臭さを思い浮かべる。
そして無糖ビターチョコレート。正直、嫌な印象。
しかし時間とともに口の中で味わいは変化し、
「MALT GALLERY 1988」同様の甘皮付きオレンジ、ドラゴンフルーツ、
ライチ、ビワ、パイナップルやバナナと言ったトロピカルフルーツが、
松の実のオイリーなコクと一緒に出てくる。
加水後の味わい
サルファーは残る物の少なく、「焦げ」が「香ばしさ」に替わり、
甘味とフルーツをより身近に感じられる様になる。
フルーツの濃厚さは低い物の、分かりやすくなる。
後味
トロピカルフルーツを長く楽しむ事ができる。
トップノートのアタックとは全然違う好印象な余韻。
総評
香りも味わいも、最初に感じた硫黄臭に「ハズレ」を想像してしまったが、
次第に前面に変化し、主張してくる、
いかにもマルスのシェリー樽原酒らしいトロピカルフルーツは、素直に良い♪
口の中での変化をぜひ楽しんで欲しい。
1杯にじっくり時間をかけて楽しみたいタイプのモルト。
特にグラスに少量残して置けば、濃厚なフルーツの凝縮を香りごと感じられるのも面白い。
って事は「開く」までお預けか?
いや、この美味しさには、待って我慢するなどできない…。

2008年05月23日
MARS SINGLE CASK#393

酒販チェーン「エスポア」専売品。
エスポア加盟店とマルスウイスキーが共同企画し、
国産ウイスキーでは非常に珍しい「シングルモルト・シングルカスク」を実現させた、
貴重なモルトウイスキーコレクションです。全品ロットナンバー入りの限定生産です。
蒸留年月 :1986年4月16日
ボトリング年 :2001年
樽 :American White Oak Barrel
原酒仕込番号 :1986Mイ-1~6
樽入容量 :440L
仕込水及び割水:中央アルプス山麓地下120m天然水
製造責任者 :谷口健二
オフィシャルコメント
一切の加水をせずにびん詰めした「樽出し強度」ウイスキー。
強さの中にも15年原酒の優しさが感じられます。
香り
トップノートには軽~いピートの酸味に、ミントの様なハーブの爽やかさを伴っていて、
蜜蝋(蜂の巣)のままのハチミツとバニラの甘さをベースに、
パイナップル、ハッサク(柑橘)や焼き林檎のフルーツを感じる。
そして嫌味では無い、軽いナフタリンの様な不思議な香りを感じ、
ミントの爽やかさをさらに引き立てている。
味わい
丸く重い甘味がドンッと舌に乗って、カスクストレングスの味わいを楽しめる。
ボディは厚く、柑橘のフルーティーな甘味をしっかり感じ、
それに伴うワタの軽い苦みが調和していて、しっかりまとまっている。
オイリーとまでは断言しないが、原酒のこってり感がしっかり残っていて美味い。
加水後の味わい
少しの加水で、甘味や舌触りがしっとりとして、バナナが出てくる。
軽いサルファーやビターチョコと調和して心地よい。
大目の加水では塩素の効いた水道から出てきたニューポット。
美味しいけれど熟成感が無い。
後味
甘さが支配していた事を実感させる口内に、快い渋味が乗っていて、
その渋味から麦の旨味が「今更?」という程にしっかり出てくる。
味わいが濃い分だけ、余韻もしっかりしていて、優雅な時間を楽しめる。
総評
さっぱりとした柑橘系フルーツの重みは、15年とは思えない素晴らしい熟成をしている。
そしてアルコール度数の高さは喉を焼く。
何よりも特徴的なのは、翌朝の余韻。
わずかな量であっても〆に飲んで寝たならば、
このモルト特有の香りが身体に染み付いて、翌朝の呼吸の中に良い香りを感じてしまう。
面白い。
翌朝に「キタっ♪」を楽しむためにも1日の〆のナイトキャップにお勧め。
2008年05月20日
山岳シリーズ 個人ラベル

つ、ついに手に入れた、マルスウイスキーの「山岳シリーズ」
嬉しいよ〜!
上伊那郡飯島町の「池上酒店」がボトリングしたプライベートボトルで、
「山岳シリーズ」として6樽をボトリングし、地ウイスキー頒布会で発売された商品。
すでに完売していて、出会えなかった分、出会えた嬉しさったら、もう〜♪

全6樽の内、この「個人ラベル」は山岳シリーズの最終ボトルとなっていて、
注文時に、用意されたラベルから選び、購入者が個人で、
もしくは販売する酒店が店頭で貼り付ける事ができる。
確認しているラベルとしてはこの「西駒ヶ岳」や「宮田」がある。
タグコメント
焼き樽特有の甘く華やかな香りが特徴
伸びのある高いトップノートとバニラ様の熟成香が楽しめます。

ボトルの後ろはこんな感じで、モルトのデータが記載されている。
1988年3月2日蒸溜、59.3%、12年7ヶ月、スコッチ樽(内部強焼)、樽No.482
香り
バーボンのニュアンスを持っていて、
ドライプルーンやプラムの濃い甘味を帯びたフルーツ。
バナナの甘味やバニラ。白檀等の香木。軽やかで嫌味の無いエステル。
そして表現が難しいのだが、清々しい湧水の透き通った香りや、
栗やクヌギの生えた森の涼しい木陰の香り。
濃さと、相反する清らかさが調和している。
味わい
清らかな香りとはうって変わって、思いがけず、
強めの酸味の効いたプラムがドーっと飛び込んできて、
多様で重厚な甘味を感じると同時に、炭の苦みや、渋味がギュッと引き締める。
濃縮アイスコーヒーにガムシロップを混ぜた位に、全てが極めて濃厚♪
加水後の味わい
少しの加水では変化しないが、気持ち多めの適度な加水をすると、
ほんのりピートがあって、甘く、ウッディで、少しカブト虫様の湿り気があり、
軽やかなエステル。
(蒸溜所名は分からないが)本国の美味しいシングルモルトを飲んだ時の様!
もしくは山崎10年と白州12年の中間の原酒はこんな感じだろうという、
サントリーの原酒に通ずる不思議な印象。
この2つの顏(本国シングルモルト or サントリー原酒)を感じられる味わいは
実に不思議で面白い。
後味
ウッディな香りと甘味の余韻が適度に続く。
総評
12年の熟成とは思えない味わいの濃さが、しっかりモルトに乗っていて、美味。
この原酒が内部強焼樽ではなく、2ndや3rdフィルの樽で長期熟成していたら、
どんなに美味しい事だろうかと想像さえしてしまう。
また加水時の不思議な味わいといったら何だろう!?しかも美味しい。
個性のある面白さやクセを味わうタイプではなく、
ある種、シングルカスク内で完成された美しいモルトと言える。
2008年03月14日
2003タイガース優勝記念ウイスキー

以前、紹介したマルスの2003年阪神タイガース優勝記念ウイスキー
「VICTORY ROAD」、何気なく開けて飲む事に♪
このモルトはマルスのピュアモルトウイスキーで、
MALTAGE 8年と同じ様に、本坊酒造が蒸溜したモルトのみを使用している。
また本坊酒造は鹿児島、山梨、長野の3箇所にて蒸溜所を開設し、
稼働していたことから、MALTAGE 8年の様に
本坊酒造が国内で蒸溜したモルトのみを使用していながらも
1箇所の蒸溜所では無いため、シングルモルトとは言えないのが歯がゆい。
でも海外からの輸入原酒をヴァッティングしていないのだから、
素直に「ジャパニーズモルト」と呼べるのは嬉しい。
さて、このモルトは信州工場のモルトは含まれておらず、
山梨工場で蒸溜したモルトを使用しているが、ピュアモルト表記をしているので、
もしかしたら薩摩で蒸溜したモルトも含まれているのかもしれない。
そしてアルコール度数は、プライベートボトルでも43度が中心である中、
このモルトはオフィシャルのMALT GALLERYと同じ58度というのは嬉しい。
香り
マルス特有の重いフルーツ(甘酸っぱい葡萄、マンゴー、パイナップル、
グレープフルーツ、真新しい畳、アカシアのハチミツ)が、ギュッと凝縮した感じ。
ピート由来か?ツーンと尖った酸味。
桧の様に軽やかで爽やかな木香。市販の低温殺菌ミルク。
心地よい隠し味程度のサルファーが良い効果をもたらしていて、
全体的な印象がジャパニーズではない。
フルーティーで軽いサルファーのダラスデューの様なイメージ。
味わい
軽いピートと桧の香を感じた後に、
ギュッと押し寄せてくる甘味はシェリー樽原酒のそれで、
黒砂糖、カシス、パイナップル。
軽いブルーベリーガムのエステルとサルファー、
さらにタンニンもしっかり乗っている。
最後に鼻から抜ける渋味が暖かくドライで快い。
加水後の味わい
ビターコーヒーの渋味が出てきて、全部をさらって行く。
フルーツも甘味もウッディも感じられなくなってしまった。
また、白ワインのコルクの様なカビ臭さを、わずかだが感じ取れる。
後味
新樽で熟成したモルトと同じ様な、深く渋い木の香りがしっかりと残り、
どこかスッキリとしたミントの、爽やかさも合わせ持っている。
総評
モルトギャラリー1985(甘くウッディで熟々)のイメージで飲んだのだが、
意外にドライで大人のニュアンスを持った熟成をしていた。
舌触りが硬く、硬水や牛乳の様な印象なのは
駒ヶ岳と山梨の仕込み水の違いなのだろうか?
ウイスキーの中で胴上げされる星野監督。

ボトルは木箱と巾着に入れられていて、まるで宝物みたい。

きっと阪神タイガースファンには垂涎の逸品ですよね。
2008年01月17日
駒ヶ岳シングルモルト10年

マイナーな蒸溜所のオフィシャル商品なので、
中々売っているのを見かけない、マルスオフィシャルのシングルモルト。
なので安く販売している所を見付けられない…。
陶器瓶で中が見えないので、色からのイメージは見当付かず。
開封にドキドキする感じは久しぶり。
オフィシャルコメントは次の通り
酒を信じる人から酒を愛する人へと、ひそかに語り継がれたおいしさ
中央アルプス山麓・信州宮田村(みやだむら)。
標高3,000m級の山々に降り注いだ雨、雪どけ水が理想的な花崗岩土壌をくぐり、
天然のミネラル分をたたえた良質の水を地下120mから汲みあげて使用しています。
このウイスキーは、フルーティーな熟成香を持ち、非常にふくよかでメローな、
バランスのとれた香味をもつシングルモルトの10年ものです。
香り
バナナ、ブドウの皮とタンニン、メロン、マロングラッセ、
ブルーベリーガム、快いエステルの男性的なバーボンの匂い。
フルーティーで甘いモルトを予感させる。
味わい
クリーミー、ウッディでシェリー樽由来の酸味、
バナナチョコレートやドライフルーツ様、
そしてバーボンの様なエステルの効いたパンチもある。
微かにサルファーも感じられる。
加水後の味わい
コーヒー、アロエゼリー、わずかにゴム。
弱くなっておらず、コクがあるので好きな方がいるかもしれない。
後味
甘栗の様に甘いのだけれど、木の渋味も伴っている。それが快く適度に続く。
総評
甘く、温かく、そしてオークを感じるウッディな味わいは秋に、
特に紅葉が終わる頃から冬にかけて飲みたいと感じる。
様々なフルーツを感じられるのもやはり収穫の秋が良い。
また40度というアルコール度数のせいか気持〜ち薄さを感じるのだが、
それでもしっかりとした味わいがあって、
10年とは思えない完成度のポテンシャルがある、
オフィシャルでありながら中々のシングルモルト。
僕の中では国産のオフィシャル10年物において、コレがベストかもしれない。
2007年12月19日
MARS MALT GALLERY 1988

本坊酒造・信州工場内のみの限定発売商品
「MARS MALT GALLERY」シリーズ3本の内の1本。
今年の夏にマルス蒸溜所・本坊酒造駒ヶ岳工場へ行った際に購入した物。
オフィシャルテイスティングコメント
スペイン産シェリーの空き樽を使用した長期熟成樽貯蔵の
醍醐味がじっくり楽しめる逸品。
色は黄みの濃い黄金色。シェリーの特徴が強く感じられ、
ドライフルーツのような味わいと、
スモーキーフレーバーの余韻が心地良いウイスキーです。
香り
ライトより少し強めのピートで、色合いからは想像できない程
しっかりとシェリー樽由来のコク、酸味とフルーツを感じられる。
そこにマルス特有のフルーツが重なって、
幾つものフルーツを凝縮した甘酸っぱい香りを感じられる。
暖炉の火が消え、冬の名残と、新芽の予感がする春。
味わい
ピリリとした辛みの後、シェリー樽のせいか、ざらついた舌触りになり、
酸味の中でコクのある甘味を堪能できる。
それは黒酢&黒糖漬けのマスカット、ライチ、ビワ、パイナップルやバナナ。
そして次第に、焦げる手前の優しいカラメルやバニラも姿を現し、
フルーツとの素晴らしい調和を奏でる。
元気な夏。
加水後の味わい
マルスらしい重みが出て来る。
気のせいかストレートで感じていたフレッシュなフルーツ達が、
急に熟して、酸味の少ない、落ち着いた甘味に変わった。
実りの秋が来た。コレはコレで美味しい。
後味
甘味の反面、ドライな性質も持っている。
残るのは白ブドウの皮や種の軽いタンニン。
総評
飲み始めはピートの効いたシェリー樽原酒か…、
と個人的な印象は良く無かったが、
飲み進むにつれて出てくるマスカット、ライチやビワの
フルーツの気高い香りと味わいが何とも充実していて、満足感を与えてくれる。
ハーフショットではだめ。ぜひ1杯〜2杯は飲んで味わって欲しい。
そして春夏秋冬を飲み方で感じさせてくれる、面白いモルト。
こんな体験は初めて♪

2007年11月12日
MARS MALT GALLERY 1991

本坊酒造・信州工場内のみの限定発売商品
「MARS MALT GALLERY」シリーズ3本の内の1本。
今年の夏にマルス蒸溜所・本坊酒造駒ヶ岳工場へ行った際に購入した物。
オフィシャルテイスティングコメント
ストレートで流れるようなトップノート。
柔かで繊細な香りと淡いピート香がマッチした明るい黄金色の原酒。
味わいはドライで口当りは軽快 。
香り
軽〜いピートの酸味と、強めのエステルなのだが、
駒ヶ岳特有のフルーツが乗っていて嫌味無く、フレッシュ!
キラキラ感いっぱい♪
フルーツは金柑や枸橘(カラタチ)の実、パイナップルやリンゴ等。
甘味は黄金糖とビックル(乳酸菌飲料)。
味わい
丸々の柑橘がドッカーン!と波打ってきて、それに水飴を掛けた様な甘味。
軽いエステルが男性的で、パワフル。刺激的。
やがて刺激がドライな印象に変わってゆく。
加水後の味わい
エステルの嫌な部分とドライな味わいが引き立って、
野生的で男性的なイメージになる。
後味
甘味はそれ程長く残らないが、原酒の持つトロミが鼻の奥に残っていて、
青いミカンの皮の様なスッキリ感と苦味が長く続く。
総評
「みかん」を思わせるモルト。秋に飲んでいるからなのか、
「コタツ」でほっこり飲みたいと思わせる情緒感を持っている。
甘い余韻は短く、スッキリしているので、
遠慮無く次のモルトへ手を伸ばせ、1日の飲み始めに良い。
2007年04月17日
シングルカスク駒ヶ岳1989 #616

2月、予定日を過ぎても子供が生まれず、
イライラ解消にネットサーフィン(モルト探し)していた際に発見し、
「いつの間に(発売していたんだ)!!」と驚いて、
ストレス解消とばかりに、即、衝動買いしたボトル達の1つ。
香り
マンゴーの滑らかでコッテリした甘い香り、アプリコット、
リンゴパイ、バーボン様の焦げた香り、コーヒー。
そして白檀様の香りは法事を思い出す。
味わい
アタックがしっかりしていて温かく、濃厚な甘味とバーボンの様な酸味と渋味、
豊かなエステル香が押し寄せてくる。バーボンみたい。
加水後の味わい
アタックの激しさやバーボン様は緩まない。
シードルの様なフルーティーさが出てきて、少しトースティー。
そしてなぜかスパイスを効かせたカレー。杉の木材。
後味
皮ごと食べたブドウの、口の中に残った皮。そしてハチミツ。
美味しく感じられる程度のタンニンがしっかりと続く。
総評
オフィシャルを知らない状況で初めての駒ヶ岳(マルス)だったが、
シングルカスクだからか個性が迫ってきて迷った。
とにかくパンチがあり、アタックの激しさが強烈。
繰り返し飲み続けるのは辛いが、バーボン苦手な僕でも、
たまにはバーボンかな?と、ふと飲みたくなる。そんなモルト。
バーボンみたいだからと思って、試しにロックで飲んでみた。
そしたらバナナが「ふわ〜」って凄っく出てきた!しかも白檀や杉も消えていない。
面白くてクセのある、楽しくて変なヤツだな〜。


